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[第28頁] 働き方改革とサービス競争

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“世界一貧乏な大統領”ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が来日したとき、一番驚いたのは高級ホテルでトイレのふたが自動で上がったことだった。「トイレのふたぐらい自分で開けられるのに」と日本の過剰なサービスを皮肉った。

24時間営業するコンビニ、注文した翌日に届く宅配便、正確な時刻で運行する電車。おもてなし文化を誇る日本のサービスは世界一。だが、そのひずみも出てきている。東大阪市のコンビニオーナーが人手不足を理由に「24時間営業はできない」と本部に反旗をひるがえし、大手宅配業者のドライバーからは加重労働の不満が噴出し、未払い残業代の訴訟にもなった。

県内でも注目されるニュースがあった。盛岡市の地ビールメーカー、ベアレン醸造所は開店3年を迎え市民や観光客らで賑わっていた盛岡駅ビルフェザンの直営店「ビア&ヴルストベアレン」を閉店した。理由は「働き方改革」。駅ビル店は無休営業で従業員の勤務が長時間になり休みが取りにくい状況になっていた。同社は2017年いわて働き方改革推進運動のモデル企業として働き方改革に取り組み、働きやすい職場づくりを進めてきた。旗振り役の嶌田洋一専務は「今の営業を続けていくと、現場に無理が出てきてしまう。 閉店で会社の短期的な売り上げは落ちるだろうが、従業員が余暇を楽しむことで生まれる柔軟な発想や業務の効率化で長期的な売り上げを伸ばしたい」と話す。

わが国のサービスの質は世界に誇れる高さだ。一方で女性活躍、子育て支援、長時間労働の削減、業務改善とそれに連動する労働生産性などをみると、日本は先進国ではなく発展途上国だ。それが本県でも「働き方改革」を理由に人気店を閉めるような経営者が現れるようになった。ちょっと前のことを思い出すと、お正月は店を閉めるのが当たり前だったし24時間営業もなく、翌日届く宅配便もなかった。働き方改革は経営者や従業員だけの課題ではなく、消費者としてどんなサービスを求めるのかということも問われているのではないだろうか。

(K.Jobs)

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